2005.05.15 Sunday
FIR飛兒樂團《我要飛》
久々に良いアルバムに巡りあえました。FIR飛兒樂團の《我要飛》です。これは良いですね。日本でも非常に受けるタイプの音楽だと思います。日本は現在グループで作曲、演奏を分担する形で音楽活動をするグループがたくさんありますが、台湾、香港ではまだまだ少数派です。大昔に達明一派やグラスホッパーがいたし、中国大陸には唐朝楽隊などもいましたが、商業ベースで成功したグループは最近ほとんどいませんでした。また、後でも触れるとおり、従来のアマチュア時代からずっと一緒にやってきたグループでないという点でも、このFIRは明らかに異色といえるでしょう。
彼らFIRはアルバムカバーに見えるとおり、女性一人、男性二人のグループなのです。まんなかの女の子(Faye 飛)はちょっと持田香織かなという華奢な感じのリードボーカル担当。右側の男性が(Real阿沁)がリードギター担当、そして写真左側にいる男性(Ian陳建寧)のがリーダーでプロデューサーで、このバンドの創設者です。三人のイングリッシュネームを合わせると、FIR、それを中国語で当てると「飛兒」というわけです。
実はこのグループは三人が意気投合してできたというのではなく、リーダーの陳建寧がほかの二人をスカウトして結成したバンドです。陳建寧はこれまでも裏方というかずっと作曲やプロデュースを務めてきた人物なのだそうですが、自分の音楽を作りたいと一念発起して、ほかの二人を発掘してからも1年半のレッスンをし、ようやく昨年04年春にデビューを果たしたそうです。ですから、デビューアルバム収録の三人のインタビューを聞いていると、若い二人は陳建寧のことを老師と呼んでいるんですね(^^;)そら、そうなんだろうけど、違和感あるなぁ(^^;)
陳建寧の指導のもと、周到な準備期間を経て、デビュー前から大学や高校でミニコンサートを開いてプロモーションに努める一方、デビュー曲となったは人気ドラマ偶像劇《鬥魚》(未見)の主題歌としてタイアップされ、大人気を博し、デビューアルバムは史上空前の予約枚数であったといいます(<我要飛>附属VideoCDより)。このほかアルバムタイトル曲となった<我要飛>もは台湾風コーラ(黑松沙士)のコマーシャルソングですし、これで人気が出なかったらおかしいぐらいなものです。これは完全に計算されたメディア戦略といえるでしょう。私は余りよく知らないのですが、日本のつんく氏の台湾版といってもよいのではないでしょうか。
だからあざといなどと言うのではなく、リーダーの戦略勝ちであることを高く評価して良いのではないかと思います。自分たちで詞を書き、作曲をこなすからこそ可能になるメディア戦略なのだと思いますし、自分たちの理想とする音楽で成功できるというのは素晴らしいと思います。
<我要飛>附属VideoCDは長いインタビューなので、なかなか面白いのですが、その中で、やっぱりというか、リードギター担当の阿沁は日本漫画が大好きで、漫画家になろうと真剣に考えたぐらいのファンで、そのうえ、小室哲哉をはじめとする日本の音楽にも傾倒し、最も影響を受けた音楽家として名前を挙げています。基本的な方向性は陳建寧が決めていると思いますし、民族楽器を積極的に使ったりするなど色々な要素を感じますが、やはりJPopとの親和性は明らかです。私が誰に近いなんて言っても全然説得力ないので止めておきますが(^^;)
最後になりましたが、リードボーカルを担当する、faye飛も今後が楽しみな歌い手です。まだ線が細い気がしますが、幅広い歌い方が出来る歌手という印象です。や<我要飛>のようなテンポの速い歌ではギターと上手く絡んで一気に駆け抜けるようなドライブ感がありますし、バラード風の我們的愛ではしっとりと落ち着いた歌いぶりも聞かせてくれます。ただ少々声量が足りず息切れしている感じがするのは残念ですが、もっと巧くなると思います。
今年の四月、二枚目のアルバム《無限》も発売され、アルバムチャートのトップに立っていますが、一枚ごとにコンセプトの違うアルバムを出したいというリーダーの言葉通り、違った味わいですが、こちらも良いです。曲ごとに違った世界が開けてくる感じで、評価が定まらないので、こちらは次の機会に。そうそう、このCDジャケットは零下19度のパミール高原で撮ったそうです。合成かと思ったんですが(^^;)
実はこのグループは三人が意気投合してできたというのではなく、リーダーの陳建寧がほかの二人をスカウトして結成したバンドです。陳建寧はこれまでも裏方というかずっと作曲やプロデュースを務めてきた人物なのだそうですが、自分の音楽を作りたいと一念発起して、ほかの二人を発掘してからも1年半のレッスンをし、ようやく昨年04年春にデビューを果たしたそうです。ですから、デビューアルバム収録の三人のインタビューを聞いていると、若い二人は陳建寧のことを老師と呼んでいるんですね(^^;)そら、そうなんだろうけど、違和感あるなぁ(^^;)
陳建寧の指導のもと、周到な準備期間を経て、デビュー前から大学や高校でミニコンサートを開いてプロモーションに努める一方、デビュー曲となった
だからあざといなどと言うのではなく、リーダーの戦略勝ちであることを高く評価して良いのではないかと思います。自分たちで詞を書き、作曲をこなすからこそ可能になるメディア戦略なのだと思いますし、自分たちの理想とする音楽で成功できるというのは素晴らしいと思います。
<我要飛>附属VideoCDは長いインタビューなので、なかなか面白いのですが、その中で、やっぱりというか、リードギター担当の阿沁は日本漫画が大好きで、漫画家になろうと真剣に考えたぐらいのファンで、そのうえ、小室哲哉をはじめとする日本の音楽にも傾倒し、最も影響を受けた音楽家として名前を挙げています。基本的な方向性は陳建寧が決めていると思いますし、民族楽器を積極的に使ったりするなど色々な要素を感じますが、やはりJPopとの親和性は明らかです。私が誰に近いなんて言っても全然説得力ないので止めておきますが(^^;)
最後になりましたが、リードボーカルを担当する、faye飛も今後が楽しみな歌い手です。まだ線が細い気がしますが、幅広い歌い方が出来る歌手という印象です。
今年の四月、二枚目のアルバム《無限》も発売され、アルバムチャートのトップに立っていますが、一枚ごとにコンセプトの違うアルバムを出したいというリーダーの言葉通り、違った味わいですが、こちらも良いです。曲ごとに違った世界が開けてくる感じで、評価が定まらないので、こちらは次の機会に。そうそう、このCDジャケットは零下19度のパミール高原で撮ったそうです。合成かと思ったんですが(^^;)
Comments
ただ、聞くところでは東芝、カシオはPocketPCから撤退するそうで、HPは続けるようですが、残るはザウルスばかりという感じだそうです。ザウルス買うくらいなら、確かに軽量ノートの方がよいくらいかも知れません。リナザウはあまり軽快に動いてくれないですからね。
ではまた。
過去ログを読ませて頂きました。お使いのクリエはPEG-NX70Vでしょうか。実は、偶然にも私もクリエのNX70Vを今でも愛用している人間の一人です。使いやすいですよね、これ。今でもバリバリ現役で中国で働いてくれています。
ただ、おっしゃるとおり、これは中国語表示の関係で不自由があるので、結局、私はノートパソコンを持ち運びしています。
シグマリオンⅢでも中国語表示が問題なくできたという話を聞いているのでシグマリオン(デザインが好みなんですね、私的に)の購入を一時考えたのですが…私、学生さんのためお金が無く断念。学生は大変です。
でも、もう少し、お金を奮発して型落ち中古レッツノートを購入した方が、もしかしたら仕事しやすいのかな…とも最近考えてしまいました。
独り言のようなサイトなので、コメント感謝です。
私もプロモーションビデオを見て、こういう売り方をする時代になったのだと感心した一人です。
DTMには私は一向に通じていないのですが、だいぶまえのグループで、dMDMという不思議なグループがいて、これが完全なテクノポップといった趣の音楽でした。愛上你只是我的錯(魔岩唱片MSD-015,1996年)しか持っていませんが、いまでも希少な存在だと思いますね。このグループの噂も全く聞きません。どうなっているのだろう?baiduで引いてみると、幾つか検索に引っかかってくるのですが、新しいニュースは見あたりませんね。
もし邪魔であれば削除してください(´・ω・`)。
ということで、勝手に喋らせていただきます(´∀`)。
私もこちらに来てFIRの動きに度肝を抜かされた一人です。
セカンドアルバムはこちらで予約をして、特典VCDを手に入れて何度も見ました。
オマケのVCDはASAYANを思い起こさせる画面構成で、「あぁ、やっぱこの路線でオマケもやっちゃうんだなぁ」と色々な意味で十分に楽しませてもらいました。
FIRの音楽はデジタルのシーケンス音の使い方をとっても今までの中国POPS(といっても、そんなに中国POPSに詳しいわけではありませんが)と違うものを彼らは持っていますよね。非常に聴いてて面白いです。中国人が何故か重視しがちなバラードもしっかり歌えていますし、私も彼らにはかなり期待しています。
個人的には、音楽が斬新なんだから、キーボードももっと浅倉大介みたいに「バーン」と弾くパフォーマンスが欲しいかな…と思っちゃいますが(中国人、少ないですものね。弾くパフォーマンスで「おぉ」と思う方)。私はそんな所でも「おぉ」と思いたいです。私的にはPVを見る限り、まだまだキーボードの動きが足りません(笑。
デジタルの音作りで思い出しました。この前、道を歩いていたらDTM関連の雑誌を見つけました。
「中国でもDTM関連の雑誌があるのかー」と思って即購入して読みましたが、なかなか面白い本でした。
現状でDAW環境を整えて音楽を楽しむ中国人は確実に少ないと私は思っていたのですが、このような雑誌が出版されているということは、それなりにDAW環境を組んで音楽活動をしている中国人がいる…ということでしょうか。一体、中国でDAW環境を整えて音楽活動をするのって、どのくらいお金持ってる層なんでしょうね。
日本では高校生の懸命なバイト代でシンセサイザーを買えますが(私も高校生のときにお小遣いはたいてシンセサイザーを買いましたが)、中国ではとても買える代物ではないはずです。でも、小室哲也や浅倉大介、木村貴志などが音楽活動をし出したのもこのような環境下だったんでしょう。近い将来、中国人も私達と同じような音楽制作をしているのかと思うとワクワクします。将来が楽しみです、中国の音楽業界は。