フェイ・ウォンの新譜

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おっと、あと五分で会議に行かねばならないのですが…最近Yesasiaで購入した王菲のアルバム、久しぶりに王菲を聞いた感じで、なかなか新鮮です。家で聞いているような余裕がないので、届いたその日にパソコン経由でPalmのメモリーステックに落として聞いているのですが、一週間聞いても結構飽きないです。
年末も迫り、実際いろいろとイベント、トラブルが続くなか、けっこう電車でこういうのを聞いているのは貴重なほっとタイム(缶コーヒーのCM?)ですね。おっと、これで五分経過、もう行かねばなりません。
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新譜:孫燕姿

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いや~、更新する暇がないですね。
先週以来、ずっとフェイ・ウォンばっかりだったので、さすがに食傷し、北京で買ってから、ずっと封を切っていなかったステファニー・ソン(孫燕姿)の新譜?を新たにメモリースティックに放り込みます。关键时刻the momentという2枚組CDです。MTVはそれなりに気に入ってみていたのですが、やはり歌としてのは好みの部類にはいるのかどうか、ちょいと聞いてみないと分かりません。
中華圏を旅したことのある人なら、一度は目にしたであろう娃哈哈矿泉水のコマーシャルに出てくる年轻无极限の女の子なんですが、作曲、作詞も少しこなすようで、収録曲には結構彼女の名前がクレジットされていますね。さ~て、聞きながら寝るとするか。
<追記>
結構気に入って、現在過去のアルバムも収集中。
オフィシャルサイトも充実。
http://www.yanzi.com.tw/
これからハマリそう(^^;)
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孫燕姿

伊東美咲そっくり!
 先日Yesasiaで注文したCD,DVDが届きました。最近、届くのが速いです。正味三日くらいで届いています。在庫次第でしょうがが、香港からエアメールで届くので、ほとんどストレスを感じないレスポンスです。DVD、VCDが一枚あたり千五百円前後で、日本国内よりは割安ですが、中国で買うのと比べたらめちゃくちゃ高いです。

 とはいえ、中国では正規版と思って買っても海賊版で、おまけに開いてみれば、本人MTVじゃなくて、水着の女の子が出てくるえげつないカラオケTVが出てきたりして、徒労感が大きいので、最近は連続テレビドラマなど、確実な品物以外は現地で買わないことにしています。

 それでも手間を厭わずに探す覚悟があればいいのですが、確実にお目当てのアーティストを手に入れたい場合、Yesasiaは充分リーズナブルだと思います。

 今回注文したのは孫燕姿のアルバム三種類。一つは前に買った<關鍵時刻>のDVD(デビュー<出道>までのエピソードなどのインタビューディスク入りのもの(是非見てみたかったので、期待ほどではなかったですが)。あとは古いアルバム<風箏><未完成>です。それぞれやや割高のVCDとAudioCDがセットになっている豪華版を買いましたが、なかなかお買い得です。ほかにもまだあるようですが、さすがに買い切れません。こちらに現在手に入るリストがあります。孫燕姿関連CD、DVD一覧


 日本の倉木麻衣と二人で歌っているMy Story, Your Songを聞いたせいか、台湾の倉木麻衣という感じもしますが、孫燕姿の魅力は少しハスキーながら透明感あふれる歌声と生活感のある歌詞ですね。すべて彼女自身の作詞ではありませんが、例えば<懶得去管>などは、この人でないと歌えない一曲だと思います。是非この人にはどろどろした恋歌よりも、今風の女の子の生活感のある歌を歌っていってほしいですね。順子shunziというこれまた良い歌手がいますが、彼女よりずっとカジュアルで気さくな感じがいいですね。


 さて、すでにYanZi-JAPANというサイトを開設している方がいるので、早速参照してみると、どうやら今回手に入れたのは3枚目と6枚目のアルバムのようです。いや~実に沢山のバージョンがあるのは先刻承知ではありますが、改めて細かい異同を見てゆくと、オジサンは目が回りってしまいます。ここで、ディスコグラフィを眺めていて、迂闊ながら気がついたのですが、なんと一年以上前に買ってあったVCDのなかに孫燕姿のものがありました(^^;)<我要的幸福>という二枚目のアルバムです。。


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 アルバムの写真の雰囲気からして、孫燕姿は台湾(出身はシンガポール)の伊東美咲というのが私の勝手な孫燕姿の位置づけだったので、どうもジャケットの写真の印象が違うためか、すっかり見落としていました。VCDはその時々見るのだけれど、MP3に落として聞いたりしないので、印象が薄いためラックの奥に入ったままになっていました。

 道理で<風箏>も余り新鮮に聞こえなかったわけです。どっかで聞いたような…という印象がありましたが、それもそのはず、<我要的幸福>で聞いて(見て)いたわけですから。

 そのうえ、<關鍵時刻>の2枚目はコンピレーションアルバムになっていて、印象の強い曲がそちらに入っていたため、古いアルバムを買っても、総体としての孫燕姿の印象が変わらなかったのようです。例えば、<風筝>、<没有人的方向>など、一度聞けば忘れられない曲ですが、どれもコンピレに収録されています。

 より深く聞きたい人はともかく(^^;)、今の時点では<關鍵時刻>で充分その魅力は分かると思います。デビューが2000年のようですが、歌手としては、これからが正念場でしょう。成長が楽しみです。
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「無印良品」後の光良

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さすがに毎日孫燕姿では食傷なので、気分転換に少し古いCDを引っ張り出してきました。元・無印良品の片割れ、光良(マイケル・ワン)のアルバムです。無印良品は男性のデュオグループとして、台湾で相当人気があったグループですが、すでに2000年に解散してしまい、現在はそれぞれソロで活動しています。

無印良品というネーミングは、台湾で日本製品がよく知られている現れでもありますが、光良+品冠(ビクター・ウォン)という二人の名前から、それぞれ「良」と「品」をとった語呂遊びでもあります。もちろん実際の歌の内容は別に哈日族なんてことはありません。

このアルバムも、グループ時代と余り変わらぬアコースティックなフォーク路線ので、けっこう癒し系という感じで聞けます。今の学生には受けないかな…とも思ったのですが、意外と一部からは強い支持を受けています。その数は決して多くないのですが、毎年必ずはまる人がいて世の中捨てたもんじゃない…という気がしてしまいます(言い過ぎか^^;)

もっともオフィシャルサイトによると、光良の方で出しているソロ・アルバムは、2001年5月に出たこれ一枚と「光芒」という2002年11月に出たものだけのようです。「光芒」は聞いていないのですが、解散後3年で2枚というのは少ないのでは?

やはりルックスでは明らかに品冠より人気がありそうですから、現在映画、ドラマで活躍というのは自然なのかも知れません。新アルバムの準備に入ったというニュースもあり、そろそろ次が出るようですから、デュオ時代のように、作詩李宗盛、作曲光良という組み合わせで是非これからも良い曲をも書いて欲しいものです。

ソロアルバムを聞き比べてみると、透明感のある声が印象的な品冠の方が個人的には好みだったりしますが、そちらについては、また今度。
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「無印良品」後の品冠

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久しぶりに光良を聞いたのだから…と品冠(ヴィクター・ウォン)の方もMP3に落として聞いています。解散後初めてのアルバム「疼你的責任」(「君を愛する責任」)です。「疼」の訳語としては、「可愛がる、いとおしむ」ぐらいでしょうが、なかなか日本語としては坐りが悪いですね。

 で、このアルバムでは、品冠もタイトル曲の「疼你的責任」のほか、「健康快樂」「劉德華」で作曲を担当していますが、どうも今ひとつ印象に残る曲がありません。むしろ「陪你一起老」(作詞作曲/小蟲)なんかの方が印象に残ったりします。困りましたね(^^;)

 小蟲というのはロックレコードで、李宗盛(ジョナサン・リー)などと一緒にいろんな歌手の作詞作曲を担当したり、プロデュースにも噛んでくる才人で、詳しくは知りませんが、むかしむかしに林憶蓮(サンディ・ラム:離婚騒ぎの末、李宗盛は彼女と結婚)のアルバム「不必在乎我是誰」でも「快樂的東西」とか、凄くいい曲を書いていました。書く詞も個性を感じさせますし、むかしアルバムを一枚出していましたが、とうとう手に入りませんでした。聞いてみてみたかったですが。って、話がどっかに言ってしまいました(^^;)このアルバムにも李宗盛が一曲作詞していますから、その流れで参加しているのでしょうね。

ボーカルそのものは低い声から高く透き通る声まで結構男性ボーカルとしては好みなのですが、やはりデュオ時代ほど良いという感じがしません。作曲も昔ほどやっていないようですし、デュオ時代にメロディメーカーとしての力量はどこに…という感がありますね。

最近のものを聞いてみると違うかも知れないので、諦めずにもう少し聞いてみようと思っています。品冠家族というオフィシャルサイトによると、もう一枚「最想念的季節」というのが出ているようです。

男性歌手の場合はジャケット買いというのがないだけに(^^;)、なかなか気に入りが見つからないですね。このほか李宗盛で私の好きな男性歌手は終わりかな…彼はいい声ではないのですが、さすがに台湾を代表するメロディメーカーだけに自分がどんな歌を歌ったらよいかよく知っているという気がします。それはまたこんど。
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光良「光芒」

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 このまえ光良の「光芒」を聞いたことがない…と書いておきながら、なんと持っていたんですね(^^;)何時買ったのか、全く覚えていません。人間の記憶って、あてにならないですね…と、一般化してもボケぶりは隠せないのですが、2002年は日本にいましたし、よく見ればロックレコード(滾石音樂)だったので、恐らくYesasiaで買ったのだろうと思います。わたしゃ、相当Yesasiaに貢いでいるな、こりゃ。(ごそごそ…と調べた結果、2002年11月にオーダーしていました^^;)一緒に頼んだDVDなどは全部見ているのですが、セットにすると安くなるので、ついでで頼んだため、届いた時点で冷遇された模様…)

 ほかに中国のテレビドラマも買うのですが(さすがに全部は見切れない…拾い読みならぬ、拾い見するだけ)、そういうのだと、上海なら福州路の广州俏佳人文化传播有限公司の販売代理店で、北京なら大恒光盘でPCソフトなどと一緒に買います。その店に寄りたいがために、昨年秋の北京ではひどい目に遭いましたが(^^;)

 それはさておき、今回の「光芒」は光良自身が音楽プロデュースを担当し、ほぼ13曲中の2曲をのぞけば、ほとんどを自分の作曲した歌で構成しています。おそらくその負担も相当なものだろうとは思いますが、全体の構造を見てゆくと、歌詞の構成も配慮されている印象を受けます。
 一曲目のスタートでは、恋の始まりを語る「愛上她」でテンポ良く始まり、「2999年的聖誕節」ではクリスマスらしい華やかな雰囲気で高いキーの声が気持ちよく響きます。続く3曲は一転して、気持ちの迷いを歌い、ぐっと我慢、「握你的手」では仲直りを歌ってちょっとカタルシス。
 次の「漫步太空的人」で本当は終わりで良かったのでしょうが、その先は恋愛の様々な場面を歌うかんじで、他の人に提供して貰った曲を続けます。これはこれで、連続して聞いても違和感ないので、良くできたデザートですね。最後にリミックスされた「漫步太空的人」がもう一度流れて締めくくられて、「あ、一曲目の最初にちらっとサビが流れていたのは、この曲だった!」と気が付いて終わります。

 ちょうど歌詞ブックレットの真ん中のページ、そう、「漫步太空的人」の歌詞の後には、恋愛の短い挿話が書かれていて、いかにも光良らしい慎ましい心の揺れを描いたもので、ほほえましくなりました。そのなかに「光芒」についても
我猜想愛情也是這樣子的,
就算後來一段又一段的愛情再來臨,
也無法覆蓋當時兩個人擁抱時所反射出的強大光芒。
という風に記しています。とすると、アルバムタイトルの「光芒」も、愛の力というところでしょうか。それも既に思い出になってしまったもの。前段では、愛情とはお互いの魂の脆弱なところを照らす力だとも語っていて、なかなかに含蓄があります。無印良品が好きになれる人なら、是非とも買いの一枚でしょう…って、私のように買ったはいいが、一年以上封を切らなかったというようでは情けないですが(^^;)
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どこぞの淑女?

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いや~、また間が空いた(^^;)

書いているときは楽しんで書いているのだけれど、書き出すまでに「おいおい、こんなもん書いていていいのか?」という罪悪感で、手が止まってしまうと、ブランクがあいてしまいます…どうせ誰も読んでないから、気にすること無いのに(^^;)

 Blogに比べれば、MP3ファイルを作るのは簡単で、CD一枚でもわずか5分ですから、近頃は気が向くと古いCDを引っ張り出してきては、ハードディスクに落とし、ついでに暇があればジャケットをスキャンしています。そのなかで、久しぶりに聞いたのが何超儀。九〇年代前半、池袋や新宿のバージンレコード、HMVなどを回ってはジャケ買いをしていた時期があったのですが、その頃はマイナーな香港台湾のCDなど試聴できるはずもなく、ネットでも情報が無くて、一枚三千円なのにジャケ買いしていました。

この一枚は見ての通り、「造反」というタイトルでバッチまで付いていて、しかもご丁寧にも、そいつを針金でぐるぐる巻きにしているというえらくキッチュな代物でした。しかも、この美貌、バタくさいという声も聞こえてきそうですが、それもそのはず、何超儀はマカオ生まれのハーフで、お父さんはマカオの賭博王とその名も名高い何鸿燊で、お母さんがポルトガル人の間に生まれたお嬢様なのですから。

タイトル名は正しく「だれん家のお嬢さん?」
何もせずにおしとやかに座っていれば、何も苦労はないのに、この人94年に歌手デビューしてからというもの、どうもパッとしません。出る映画も三級片ばっかり、むちゃくちゃ不評ということでもないようで、それなりに話題を振りまいていますが、歌手としても、役者としても今イチのようです。

昨年03年秋には陳奕迅という六年以上付き合ったボーイフレンドと結婚したにも係わらず、相変わらず映画も危ないものばっかり出ているようです(^^;)まずいんじゃないかな(^^;)

アルバムを聴けば分かるのですが、歌も決して下手ではありません。結構パンチのある声でノリのいい歌を歌っているし、ルックスもまずまずだったのですから、売れなかった理由は結局は時代に合わなかったということでしょうね。

94年デビューといえば、王菲がアルバム《迷》を出して、ブレイクした年です。有り体に言って、王菲の魅力の前にかすんでしまったということなんでしょうね。ちょっと気の毒という気もします。昨年結婚直後には久しぶりに新譜《Sickkid》を出したようで、どんなものか気になるところですが、もうちょっと安くなってから買おうかな…
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娃娃とはお人形さん

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 娃娃といえば「お人形さん」なんですが、幼い女の子への呼称としても使います。そんな名前を芸名にしてしまった娃娃は実際子供の頃から芸能界で歌っていた歌手で、キャリアの長さは相当なものです。

 アルバム「大雨」(1991)は、それまでのアイドル路線を捨てて、ちゃんとしたコンセプトを持ったアルバムを作ろうということで、都会の女性の恋愛を描くというスタイルで、李宗盛が中心となって作り上げたアルバム。たしかに「大雨」にハマって、どうしても古いアルバムが欲しくて、苦労して手に入れてみたら、余りの落差に私は思わず絶句したほど。

 思わず、「金、返せ~」と言いたくなるような代物です。ルックス、ダメ、歌、ダメ、カバーしている曲はもっとダメという救いのない代物でした。苦労して手に入れてだけにジャケットだけを見て購入を中止する気にはなれなかったのですが、いや…大変な代物を手に入れてしまった。それも二枚(^^;)このために幾ら払ったと思います?

 ちょっと悔しくて言えない(^^;)

ま、それはともかく「大雨」はこの後の娃娃のスタイルを決定づけたと言っても良い一枚です。高めの音で適度にかすれる声にはまる人は結構いると思うのだけれど。「大雨」のなかでは一番テンポの良い「GO GO 傑西」を聞いて、スローな名曲「飘洋過海来看你」を聞いて、「あれ?なんか結構いいかも」と思える人は、きっとはまるでしょう。

 世評的に一押しなのは、やはり「大雨」か「四季」(1992年)です。でも、私としては、「我對愛情不灰心」(1993)で頂点を極め、「隨風」(1995)で下り坂になってしまったのではないかと思っています。BMG移籍後の「放了愛」(1996)になると、エモーショナルなものというか、どろどろしたものが綺麗になくなってしまい、聞いた後に残るものがないです。

…と書いたところで、なんと日本語でちゃんとした評論があるのを発見。「美麗寶島音楽--台湾ポップスの世界」というページです。私の与太なんかより、ずっとまともですので、是非ご参照あれ。娃娃の初期のことについても詳しい!さすが。私は酷評してしまいましたが…(^^;)
 ほかのアルバムについては、また書きたいこともあるので、またいずれ。
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萬芳「斷線」

必聴!
なんだか中華ネタ最近書いていなかったですね。さきほど萬芳を聞きながら、バーボンを嘗めていて、急にそんなことを思い出しました。

萬芳のCDを最初に買ったのは明確な理由がありました。それは香港映画)」「新不了情(つきせぬ想い)」に思いっきりハマッたためです。恐らく九三年だったと思いますが、私にとっては最良とも言える香港映画である「新難兄難弟(月夜の願い)」が公開されていて、記憶に値する一年でした。特に「新不了情」はアニタ・ユン(袁詠儀)の出世作であり、この中で演じた白血病に苦しめられながらも明るく生きる少女の造型はアニタ・ユンの女優としてのキャラクタをほとんど決定づけたといえるのではないかと思います。いや~、これは良い作品です。お約束と思いながらも涙腺が刺激されてしまうという奴ですね。

この映画を見た直後は暫く頭の中を主題歌「新不了情」が大音響で流れている感じで、主題歌を歌う萬芳のCD「斷線」(93年)をたまたま渋谷か新宿のVirgin(たぶん、)で見かけた私は即購入いたしました(^^;)

デビューアルバム
 私の知る限りでは、萬芳は「斷線」以前にも二つのアルバム「貼心」(92年)「真情」(93年)を出していますが、やはり「斷線」が代表作というのは衆目一致するところで、アニタ・ユン同様、萬芳の評価を定めたアルバムといって良いでしょう。その後、「就值得愛了嗎?」(96年)と出し、これまたドラマの主題歌が中心のアルバムです。手元にほかにもコンピレーションアルバムが何枚かあるのだけれど、どういう素性か聞いてみないとわかんないな…どんなんだったか、忘れてしまった(^^;)

少し大人っぽく
今回久しぶりに聞いてみて、やっぱり歌手としての萬芳は良くも悪しくも平均的な歌手だと思いました。でも、その実力は決して侮れません。しっとりとした情感豊かな歌いぶりはサラ・チェン(陳淑華)以上とすら思います。

映画の主題歌となった「新不了情」もそうですが、歌手の個性が前面に出ては寧ろマイナスというケースもあります。そういう意味では前回紹介した娃娃などでは、この歌は歌えなかったといえるでしょうどんな歌でも心地よく歌って聞かせる器用さはカバーアルバム「Tea for Two」(全て英語のカバー94年)を聞いていても分かります。結構幅広い音楽をちゃんと歌いこなして聞かせてくれるのは芸の力だろうと思うのですね。。

Tea
他の歌手と比べても、テレビドラマ、映画主題歌を沢山歌っているところに実力のほどがうかがわれますね残念ながら私が持っているのは、「就值得了愛嗎?」(96年)までで、「左手」「不換」「這天」が2000年までに出ているようですが、持っていません。なかなか入手は困難ですが、またいずれ手に入れて聞いてみたいですね。
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李宗盛「不捨」

 ジョナサン・リー、台湾のポップスを語るうえで、この人や羅大佑は絶対外せないでしょう。私だって詳しいわけではありませんが(^^;)。
 李宗盛は台湾を代表するメロディメーカーとして、多数の歌手に曲を提供し、また自らも長年にわたり歌手として活動をしてきました。70年代末に、フォークギターのグループの一人としてデビューしたようですが、当時の曲がどんな者だったか残念ながら聞いたことがありません。私の知る限りでは1985年に滾石唱片(ロックレコード)に加入したあたりから、本格的に歌手デビューしたらしい、ぐらいしか分かりません。私が李宗盛を聞こうと探した当時、日本で彼のアルバムを探すのはなかなか容易ではなかったし、さりとて買い出しのために香港台湾まで出かけるほどのフリークではなかったのです(^^;)
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 翌年86年に発表された「生命中的精靈」そのものは入手不可能ですが、現在も入手しやすい「李宗盛精選1」で中身はほとんど聞けます。ジャケットカバーも似たようなものですし(^^;)ギター一本で語りかけるような調子で、「開場白」(幕を開ける挨拶の意)から、渋いノドで聞かせてくれる歌はポップスというよりもフォークという感じですが、バラエティに富んだ構成で、古さを感じさせないです。
 その後は、歌手としてよりも、メロディメーカー、プロデューサーとしての才能を買われ、88年からはロックレコードの副總經理(副社長)として、周華健,林憶蓮,潘越雲,陳淑樺などのアルバムをプロデュース、どれも相当なセールスを記録し、91年には自ら作詞作曲した「凡人歌」が大ヒット、台湾では老若男女広い階層から支持を受ける歌手として、芸能界のトップに登りつめます。この頃に作詞作曲家として提供した作品は「李宗盛作品集」に治められているそうですが、私は持っていません。収録曲のほとんどは提供を受けた歌手の方のアルバムで聞いているのですけれど。
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 このアルバムに続いて、「我們就是這樣」(蘆冠延と共作、93年),「希望」(93年)と出ていますが、持っていないんで(^^;)、はしょるとして、翌94年に芸能活動十年を記念するコンサートを開いた後、「李宗盛的音樂旅程 不捨」を発表します。初めての試みとして、マレーシアからカナダまで海外を転々としながら完成させたためか、「不捨」(離れがたい)というタイトルを付けたのでしょう。
 間もなく不惑を迎える男らしく、ラブソングも淡々とした歌いぶりですが、堂々とした大物の風格が漂います。なかには張信哲などに提供した歌が含まれているのですが、歌い手が変わると雰囲気がだいぶ違います。
 最近も、「最近比較煩」(2001年ぐらい?周華健、黃品冠の男3人組)がヒットしましたが、単発のものだけで、アルバムは出ていない模様です。少し惜しい気もしますが、やはり今後は音楽プロデューサーとしての才腕を振るうのが中心になるのでしょう。
 最後に特記事項として、思い出したのが、98年に林憶蓮と再婚したことでしょうか。なかなかびっくりのニュースでしたが、相当長期間の恋愛の末、李が元の妻と離婚し、ゴールインとなったようで、結婚以降はカナダ、バンクーバーに定住しているようです。う~ん、老李、なかなかやり手なんだろうな…(^^;)
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